花粉症の子どもが増えていることをご存じですか?子どもと聞くと小学校高学年程度をイメージする方も多いですが、実際には2歳の誕生日を迎えた時点ですでに花粉によるアレルギー体質の子どもも増えています。
花粉症は我慢すれば大人になるにつれていずれ自然に治るものではありません。そこで、今回は毎年必ず訪れる花粉症の時期も活躍するプロのアスリートの食生活についてご紹介します。
体が強いアスリートが花粉症になる原因
アスリートは体力が平均の何倍以上もあることは間違いありませんが、だからといって花粉症になりにくいわけではありません。むしろ、花粉症の症状に悩まされやすいとも言えます。なぜなら、アスリートは免疫力が下がりやすい生活をしがちだからです。
連日のハードなトレーニングや試合へのプレッシャー等による強いストレスはアレルギー症状を悪化させるきっかけになります。さらに、長距離の移動による身体的なストレスもアレルギー症状が出る原因になるのです。
ここで花粉症は屋外のスポーツだけが大変だと思われがちですが、そうとは限りません。バレーボールや卓球、水泳、柔道のような屋内のスポーツでも花粉症のアスリートは珍しくなく、第一線で活躍しているアスリートもいます。
ちなみにジュニアアスリートに見られる傾向としては、10才になった段階で花粉症の子どもは花粉への感受性が高く、大人になってから花粉症になった人よりもアレルギー症状が重いケースが目立ちます。
早い子なら2歳の時点で発症するケースも珍しくなく、長につれて落ち着くだろう」と考える方もいらっしゃいますが、勝手に治る可能性は期待できません。食物アレルギーの原因にもなるので放置しないで本人と一緒にしっかり対処してあげてください。
食事からのアプローチは不可欠
花粉症に関しては近年では0歳の赤ちゃんでも安心して飲める薬があります。とはいえ、これからプロのアスリートとしての将来を考えるのであれば薬やサプリメントに頼る対処法はジュニアの段階だからこそおすすめできません。
近年ではジュニアアスリートとそのご家族を対象にしたドーピングに関する知識を得るアンチドーピング教育が進んでいます。「あの選手みたいになりたい」「あの子よりも評価されたい」と切磋琢磨する過程でサプリメントや栄養ドリンクに頼り始めることは危険です。
ドーピング検査には年齢制限はありません。つまり、ジュニアアスリートもドーピング検査の対象であり、ジュニアだから免除されることもありません。サプリや栄養剤に頼らないことを本人と約束するとよいでしょう。
ちなみに、近年増えているエナジードリンクは中毒性があってさらに精神的に不安定になりやすいので、決して常飲してはいけません。
中学生の4人に1人、高校生にいたっては半数近くが日課になっているデータがあるだけでなく、心身に異変をきたすケースが増えています。エナジードリンクはコンビニでも買えるので、気軽に買って飲む習慣がつかないように要注意です。
ダブル菌活で花粉症も疲労もまとめて予防
ここまで・サプリメントや栄養補助食品はプロのアスリートでなくても今から頼らないことが、ジュニアアスリートの年代だからこそとても大切とお話してきました。ではどうするかというと、食事からのアプローチです。
プロのアスリートは毎日の食事で体の内側から花粉とうまく付き合っています。そこで今注目されているのが「菌活」です。
プロのアスリートの管理栄養士の間でも「乳酸菌」と「酪酸菌」のダブル菌活が注目されています。酪酸菌は乳酸菌とビフィズス菌と一緒に腸の中にある善玉菌。腸の中で他の善玉菌の活動をサポートして感染症に強い腸内環境に導いてくれます。
乳酸菌とビフィズス菌に比べて酪酸菌の知名度が圧倒的に低いのは、手軽に買える食品には含まれていないからです。酢酸入りのにごり酢やりんご酢、黒酢もありますがマイナーな食材。そこで唯一手軽な食品としておすすめなのは糠漬けです。
このように毎日の食事から摂取するのは難しいのですが、毎日の食事を通じて腸の中で育てることは十分できます。
酪酸菌は食べて増やして花粉症と付き合う
先ほどお話したように、乳酸菌とビフィズス菌は腸の中で作れても酪酸菌は作ることができません。酪酸菌のサプリメントもありますが、できるだけ栄養補助食品には頼らないことをご提案しました。
そこで求めたいのが腸の中で酪酸菌が生まれる食事です。
まずは毎日の食事で摂取することが基本。ほとんどの方が効き慣れないので食べ慣れない食材が必要と思われがちですが、普段の献立でも摂取することは十分可能です。
酪酸菌は不溶性食物繊維で増やせます。レタスやキャベツやほうれん草等のお野菜や枝豆やグリンピース等の豆類、きのこ類、果実等のほかにお米にも含まれ、特にもち麦と玄米は豊富です。 また、酪酸菌は骨の成長や筋肉のけいれん防止に必要なカルシウムやマグネシウムの吸収率を高める効果もあります。酪酸菌はプロのアスリートは一般的な量の2倍持つと言われる最近です。普段の献立に酪酸菌を増やす食材を積極的に選んでみてはいかがでしょうか。
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