我が子がサッカーを習い始めると、サッカー経験がない親御さんでも様々なサッカー用語や指導法が耳に入ってきますよね。
「オフサイド」や「フリーキック」「プレス」「ファーサイド」「ニアサイド」など、覚えておくと我が子の試合観戦や練習見学がより楽しくなるはずです。
そんな様々な専門用語や指導法の中で、近年「止めて蹴る」というフレーズが良く使われるようになりました。
サッカーの基本であるボールを止めて蹴るという技術は、非常にシンプルに思えますが、実はその技術を極めることで世界的な選手になれるほど重要なものでもあるのです。
この記事では、そんな小学生年代のサッカーにおける「止めて蹴る」の重要性と指導法について解説していきたいと思います。
サッカーにおける「止めて蹴る」とは
止めて蹴るの「止める」とは、その名の通り自身の元に来たボールを止める(トラップする)ことです。
「蹴る」に関しては、止めたボールを正確にパス(もしくはシュート)をすることです。
サッカーは展開が非常に速いスポーツであるため、正確にボールが止められないとすぐに敵選手にボールを取られてしまいます。
また、11人対11人(小学生年代では8人対8人)と人数が多いため、パスが数メートルズレるだけで敵選手にボールが渡ってしまいます。
そのため、「正確にトラップして正確にパスを出すこと」が、サッカーにおいて極めて重要なスキルであるといえるのです。
日本代表や欧州サッカー、Jリーグといった高いレベルのサッカー選手たちのトラップやパスに注目してみると、いかにその技術が優れているかが分かるはずです。
小学生年代の子どもの指導では、その「止めて蹴る」の練習を習慣化し、一定レベル以上にすることが求められているのです。
対面でのパス練習だけでは不十分
指導力があまり高くない小学生年代のコーチや監督の場合、「止めて蹴る」の練習をする際に子どもたちに対面でのパスを行わせます。
確かに、5メートル、10メートルといったように距離を変えながら、正面から来たボールを正確にトラップし、正確にパスを出すのは重要です。
インサイド、アウトサイド、インステップ、インフロントなど様々な蹴り方を学ぶことができますし、トラップに関してもインサイドだけでなく様々な部位でトラップできるようになります。
しかし、実際のサッカーの試合で真正面からボールが来ることはあまりありませんし、真正面にいる味方選手にパスを出すこともあまりありません。
そう、実際の試合では、「角度のあるボール」が自分の元に来ますし、「角度のあるパス」を出すことがほとんどなのです。
そのため、止めて蹴るの練習も角度を付けるべきです。
「止めて蹴る」の練習法
小学校低学年(1~2年生)であればまだ対面でのパス練習だけでも良いですが、3年生以上であればもう1ランク上の練習をしたいところです。
正面からパスを受けるのではなく、斜め前方からや左右から、はたまた斜め後方からパスを出してもらい、半身になりながらトラップする練習を行います。
さらに高いレベルにするためには、背中に敵の圧力を感じながら正確にトラップする練習も効果的です。
ただ足元にボールを止めるのではなく、次のプレーがしやすい場所に止めることを意識しながら繰り返し練習を行えば、劇的に上達していくはずです。
パスに関しても、パスの出し手とは違う人にパスを出すようにすれば、角度のあるパスの練習になります。
こうした「止めて蹴る」の練習であれば、試合で使えるスキルとして役立つはずです。
まとめ
今回は、小学生年代のサッカーにおける「止めて蹴る」の重要性と指導法について解説してきました。
「止めて蹴る」というと、対面でのパス練習を思い浮かべる親御さんは多いはずです。
しかし、そうした練習は1~2年生でしっかりと身につけ、3年生以上になったならば「角度のあるパスをトラップし角度のあるパスを出す」といった「止めて蹴る」を意識すべきです。(もちろん対面でのパス練習も織り交ぜてOK)
小学生年代の子どもに「止めて蹴る」を教える際には、ぜひここで挙げたポイントを意識しながら指導してみましょう。
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