大人と比べて、子どもは汗っかきのイメージがありますよね。少し動いただけなのに、もう汗びっしょりなんてことも。
とくに少年スポーツをしている時の運動量は大きく、たくさんの汗をかくので、脱水などを心配している保護者の方も多いのではないでしょうか。
子どもは汗っかきではない!?
結論から言ってしまうと、実は「子どもは汗っかき」ということは正しくないのです。
汗が出る穴である汗腺の数は、子どもも大人もほぼ同じです。さらに、1㎠の面積の皮膚から出る汗の量も、大人の2分の1程度しかありません。
それでも、子どもが大量に汗をかいて見えるのは、発汗能力が未熟なせいです。大人はかいた汗を皮膚の上で蒸発させ、気化熱をうばって身体を冷やします。しかし、子どもは汗を上手に蒸発させられず、汗がしたたり落ちるので、汗を多くかいているように見えるのです。
子どもがスポーツ時にかく汗の量
子どもが汗をかく量は、年齢や体重、気温によっても異なります。
JSPO(公益財団法人日本スポーツ協会)の調査によると、スポーツ少年団が夏の時期に、バレー、バスケット、サッカーなどのように比較的運動量の大きな種目を行った場合、2時間半程度のトレーニングで1リットル以上の汗をかくことが分かっています。
この失われた水分は、適切な水分補給によって補ってあげる必要があるのです。
参照:JSPO(公益財団法人日本スポーツ協会) 子どもの体温調節に関するガイドブック
スムーズな水分補給のためには
子どもがスポーツをする際には、汗から水以外の成分も流れ出しています。そのため、水だけではなく塩分やアミノ酸も、水分補給の際に取り入れておきたいものです。そのために適したドリンクが、スポーツドリンクです。
スポーツドリンクは、浸透圧の度合いによってアイソトニック飲料とハイポトニック飲料に分けられています。アイソトニック飲料は運動前に飲むと吸収されやすく、ハイポトニック飲料は、汗をかいて浸透圧の下がった体に吸収されやすいという特徴を持っています。試合やトレーニングの前後に、上手に飲み分けてみましょう。
汗をかく前に水分補給を
スポーツに夢中になっていると、子どもは水分補給を忘れがちです。「体内の水分が2%減少すると喉の渇きを感じる」といわれていますが、その時点ではすでに水分の不足が始まっています。
スポーツをしている時には、常に水分補給を意識させ、喉が渇く前に水分を取らせることを心がけてください。
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