気温が高く大量の汗をかく夏とは違い、冬は水分補給に対する意識が低くなりがちです。
しかし、冬であっても積極的な水分補給は重要であり、夏場以上の注意を払う必要があるのです。
冬の方が脱水症状のリスク大
気温が低く大量の汗をかくイメージが薄い、冬場のスポーツ。しかしながら、冬場のトレーニングではアウターやウォーマーを着用し厚着になるため、汗をかきやすくなります。さらに、乾燥した空気により大量の水分が肌表面からどんどん蒸発し、息を吐くだけでも水分は失われているのです。
それにもかかわらず、夏場と比べてのどの渇きを感じにくかったり、冷えを感じやすかったりすることから、冬場の水分摂取量は低下します。このようなことから、水分補給の危機感を感じない冬場の方が、脱水症状のリスクが大きくなるのです。
冬のトレーニングに行いたい水分補給とは
本来、冷たい水分のほうが体への吸収がよくなります。しかし、寒い冬に冷たい飲み物で水分補給をすると、体が冷えてしまいます。このような問題を解消するためにも、試合中やトレーニング中は冷たい水やスポーツドリンクを飲み、試合やトレーニングの前後は温かいドリンクで水分補給するようにしましょう。
どのくらいの量を飲めばいいの!?
スポーツ中にとる水分は、多ければ多いほど良いわけではありません。一般的に、スポーツを行うときの水分補給量は消費カロリーに比例するといわれています。個人差はありますが、消費エネルギー約1,000 kcalあたりにつき、1Lの水分摂取が推奨されています。
例えば体重40 kgの大人が60 分間サッカーをする場合、練習では約300 kcal、試合では420 kcalを消費します。さらに成長期の子どもの場合、消費カロリーは大人の1.5 倍と言われています。これらを参考に、練習中に摂る水分量を検討してみてください。
出典:国立健康栄養研究所 改定版「身体活動のメッツ表」
冬のスポーツにおすすめのドリンクとは
夏に大人気の冷えたスポーツドリンクですが、スポーツドリンクはホットで飲んでも美味しいということをご存じでしょうか。「ポカリスエット」の製造元である大塚製薬のHPには、ポカリスエットを温めても成分が変化することはないと明記されています。ただし、煮沸するとビタミンCが壊れる可能性があるので、温める際には注意が必要です。
また、ホットで飲むと美味しい紅茶や日本茶ですが、それらに含まれているカフェインには利尿作用があるため、余計な水分をカラダの外に排出してしまいます。脱水症状を引き起こす可能性があるので、温かいお茶を飲みたい時には、カフェインの含まれていない麦茶やルイボスティーなどを選ぶようにしましょう。
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